人が亡くなると、その人の財産上の権利や義務を誰がどの様に承継(引き継ぐ)するのかということが起こります。

人が亡くなったことで、財産や地位を引き継ぐことを相続と言います。

人の死は100%なので、必ず1度の相続が起こることになりますが、この相続をするには、色々な手続きが必要ですので、この手続きについて見ていきましょう!

目次

相続手続きは何をすれば良いのか?

相続手続きを行うには、大きく下記のことを行う必要がああります。

★相続人の確定

★相続財産の確定

★遺産分割協議

★財産の名義変更

今回は上記の相続人の確定を見ていきましょう!

相続人の確定

相続財産を分けることを、遺産分割と言いますが、その遺産分割をするには、相続人全員で行う必要があります。
そのため相続人が誰であるかを確認する必要があります。

以下で順に見ていきましょう!

★誰が相続人になる?

★どの様にして相続人であるかを確認する?

★相続関係説明図の作成

誰が相続人になる?

誰が相続人になるかについては、第1順位から第3順位まであり、この順位とは別に配偶者(夫又は妻)がいる場合はその配偶者は常に相続人となります。

なので、配偶者と第1順位、配偶者と第2順位、配偶者と第3順位のような組み合わせになります。

第1順位の相続人がいる場合は、第2順位と第3順位の方は相続人にはなれませんが、第1順位の方がいない場合は第2順位が、第1も第2もいない場合には、第3順位の方が相続人になります。

ただし、相続の放棄があった場合には順位が入れ替わる場合があり、また相続欠格(相続人としての資格の喪失)や相続人の廃除(亡くなられた方の意思による資格喪失)の制度もありそれによる順位の入れ替えが発生する場合もあります。

ここでいう相続の放棄とは、相続人が家庭裁判所に相続放棄申述書を提出して行うことを言い、遺産分割(分け方の話し合い)で相続分をゼロにした人のことではないので注意してください。

相続人の順位は?

上で説明した相続人の順位ですが、下記のようになります。

★第1順位-----被相続人(亡くなられた方)の直系卑属(子がいる場合は子、子が亡くなっている場合は孫、子の中に養子がいる場合は養子も入ります)

★第2順位-----被相続人の直系尊属(両親がいる場合は両親、両親が亡くなっていて祖父母がいる場合は祖父母)

★第3順位-----被相続人の兄弟姉妹(兄弟姉妹が亡くなっていて、その子がいる場合はその子(甥、姪))

どの様にして相続人であるかを確認する?

相続人であるかを確認するには、戸籍謄本を取得して確認をします。

先ずは、被相続人(亡くなられた方)の生まれてから亡くなるまでの戸籍謄本を取得して、婚姻等を確認して第1順位(子や孫等)の方がおられるかを見ていきますが、本籍を何度も変えておられる方や、結婚離婚を繰り返している方は取得する戸籍謄本も多くなり手間がかかりますし、思わぬところで知らなかった相続人が出てくるということもあり得ます。

第1順位の方(子や孫等)がおられない場合は、第2順位の方(両親や祖父母)を確認し、その方が生存されていれば相続人が確定しますが、第2順位の方も既にお亡くなりになっている場合は、第3順位の方を確認しなければなりません。

第3順位の方は被相続人(亡くなった方)の兄弟姉妹となりますので、両親の出生から死亡までの戸籍謄本を取得して、兄弟姉妹がいるか確認していかなければなりません。
また、兄弟姉妹の中で亡くなっている方がいる場合はその子がいるか?、いる場合はそのその子が生存しているかを調査していきます。
この作業は大変手間がかかります。

相続関係説明図の作成

上記の相続人の確定ができましたら、相続関係説明図を作成します。
相続関係説明図は被相続人(亡くなられた方)を誰が相続するかを図に表したものです。

また、最近は法定相続証明制度というものがあり、法務局で相続関係の図を書いたものを証明書として交付してもらえるので、それを利用すると便利ですし、法務局のホームページから雛形をダウンロードして、入力出来るようになっています。
下記の法務局ホームページを参照してください。

今回は相続手続きのパート1ということで、相続人の確定についてみてきました、次回は相続財産の確定、遺産分割協議、財産の名義変更をみていきます。